歯科用CT(CBCT:Cone Beam CT)に関するQ&A集
基礎知識編
- 歯科用CT(CBCT)とは何ですか?
- 口腔・顎骨周囲を立体的(三次元)に撮影できるX線装置です。
- 医科のCTと何が違いますか?
- 歯科専用で高解像度・低被ばくに特化し、細かい歯根や骨形態の観察に優れています。
- 撮影時間はどれくらいですか?
- 多くは10〜20秒ほどと短時間で済みます。
- 痛みはありますか?
- ありません。X線撮影と同じく非侵襲的検査です。
- CTはなぜ立体で見えるのですか?
- 多方向から撮影したデータをコンピュータで再構成して3D画像を作るためです。
- CTとパノラマレントゲンの違いは?
- CTは三次元、パノラマは二次元。死角の有無や情報量が大きく異なります。
- 全ての症例でCTは必要ですか?
- 必須ではありませんが、診断精度を上げるために有効なケースが多いです。
- CTの被ばく量は多いですか?
- 医科CTの1/5〜1/20程度と低く、一般的な歯科CTは比較的低被ばくです。
- 妊娠中でも撮影できますか?
- 緊急時を除いて通常は避けますが、必要がある場合は相談の上で慎重に判断されます。
- 小さな子どもでも撮影できますか?
- 可能ですが、動かないことが条件です。適応は慎重に判断します。
むし歯・根管治療編
- むし歯の診断にもCTは使えますか?
- 深いむし歯や歯と歯の間の隠れたう蝕の評価に有効です。
- 歯根の形はCTで分かりますか?
- 分岐方向や湾曲度が3Dで確認でき、根管治療に非常に役立ちます。
- 見つかりにくい追加根管(MB2など)はCTで分かりますか?
- 高い確率で確認でき、治療計画に活かせます。
- 根尖病変の大きさはCTで分かりやすい?
- はい。レントゲンでは見えない病変も立体的に把握できます。
- 歯根破折の診断に役立ちますか?
- 多くのケースで破折線を確認でき診断率が大きく向上します。
- パフォレーションの有無も分かりますか?
- 穴が空いた位置や広がりを三次元で確認できます。
- 治療後の治癒状態をCTで確認できますか?
- 骨の再生状況や病変の縮小を明確に評価できます。
- 金属があると画像は見えにくいですか?
- 金属アーチファクトが出ますが、多くの場合は解析可能です。
- 根管の閉鎖(石灰化)もわかりますか?
- はい。閉鎖部の長さや位置が把握できます。
- 根尖が歯槽骨から飛び出しているかも分かりますか?
- 三次元で正確な位置関係を確認できます。
親知らず・外科処置編
- 親知らずの抜歯にCTは必要ですか?
- 神経の位置、根の形態、骨の厚みの評価に極めて有効です。
- 下顎管との距離は正確に分かりますか?
- はい。特に親知らずと神経の接触リスク評価に欠かせません。
- 歯の向きや位置異常はCTで分かりやすくなりますか?
- 立体で確認できるため非常に分かりやすいです。
- 埋伏歯の位置も正確に分かりますか?
- 周囲組織との位置関係が詳細に把握できます。
- 骨の量が少ないかどうか判断できますか?
- 骨の厚みや密度を確認でき、外科計画に役立ちます。
- 歯根嚢胞の大きさはCTで分かりますか?
- 二次元より正確に計測できます。
- 上顎洞の状態も見られますか?
- 洞底、粘膜肥厚、隔壁などが詳細に確認できます。
- 頬骨、顎骨の骨折はCTで見えますか?
- 骨折線の位置・方向が立体的に把握できます。
- 顎関節症でもCTが使われますか?
- 骨形態の評価には有効ですが、軟組織はMRIが適しています。
- 開窓術や嚢胞摘出術の計画にも役立ちますか?
- 病変の範囲、骨壁の形態を詳細に把握できます。
インプラント編
- インプラント治療にCTは必須ですか?
- 多くの医院で標準的に使用されます。
- 骨の厚みはどの程度まで分かりますか?
- ミリ単位で正確に評価できます。
- 骨密度の目安もCTで分かりますか?
- 画像の濃淡で相対的な骨密度を把握可能です。
- 神経や血管の位置を確認できますか?
- 下顎管、切歯管などの位置を高精度で把握できます。
- インプラントの最適な埋入角度を決められますか?
- CTとシミュレーションソフトで安全な位置決定が可能です。
- サイナスリフトの必要性はCTで分かる?
- はい。上顎洞底までの骨量が明確に見えます。
- 骨造成量の予測にも使えますか?
- 欠損部位の骨形態を把握し術式選択に役立ちます。
- 術中リスクを減らすことにつながりますか?
- 重要構造物を避けた安全な計画が立てられます。
- 術後のインプラントの評価にもCTは使えますか?
- 骨との結合状態や位置の確認が可能です。
- ガイドサージェリーにもCTデータが必要ですか?
- はい。CTデータを元に精密なサージカルガイドを作成します。
歯周病・その他の診断編
- 歯周病の評価にCTは有効ですか?
- 骨欠損の形態や深さを正確に把握できます。
- 歯周病の三壁性・二壁性欠損も分かりますか?
- はい。骨形態を三次元で確認可能です。
- 上顎洞炎の有無はCTでわかりますか?
- 歯性上顎洞炎の診断に非常に有効です。
- 病変と歯根の関係はCTで分かりやすい?
- 歯原性かどうかの鑑別に役立ちます。
- 腫瘍や嚢胞の範囲も把握できますか?
- 境界や広がりが明瞭に見えます。
- 神経の異常走行も確認できますか?
- 下顎管の偏位や分岐などを把握できます。
- 骨吸収の程度はレントゲンより正確ですか?
- はい。立体的に評価でき精度が大幅に向上します。
- CTで見えないものはありますか?
- 軟組織(筋肉・腱・関節円板など)は不向きです。
- 撮影範囲(FOV)は選択できますか?
- 症例に応じて小範囲〜大範囲まで選択可能です。
- CT撮影で治療計画が大きく変わることがありますか?
- はい。二次元では分からない問題を把握でき、診断の正確性が大きく向上します。
- 歯科用CTと医科用CTは被曝量に違いがありますか?
- はい。歯科用CTは撮影範囲が限定されているため、一般的に医科用CTより被曝量は少なく抑えられます。
- 歯科用CTは何ミリ程度の細かさまで見えますか?
- 多くの装置で0.1〜0.2mmの高解像度を確認できます。根尖や細い根管形態も把握しやすくなります。
- インプラント手術でCTはなぜ必須と言われるのですか?
- 骨の厚み・高さ・神経や血管の位置を立体的に把握し、手術の安全性が格段に向上するためです。
- CT画像から神経までの距離は正確にわかりますか?
- ミリ単位で測定可能です。ただし骨密度や解剖学的バリエーションにより、読み取りには専門的な知識が必要です。
- 親知らずの抜歯でCTを撮るメリットは?
- 下歯槽管との距離や接触の有無が確認でき、神経損傷リスクの予測ができます。
- 歯科用CTで歯周病はどこまでわかりますか?
- 骨の欠損形態(垂直性、水平性)、骨の厚み、歯根分岐部病変の状態などが詳細に把握できます。
- CTで虫歯は見つかりますか?
- 通常のレントゲンよりは見つけやすい場合がありますが、エナメル質初期う蝕など微細病変は苦手です。
- CTは矯正治療でも使いますか?
- はい。歯根の位置、埋伏歯の方向、顎骨の形態などを立体的に確認でき、治療計画に役立ちます。
- CTは顎関節症の診断に役立ちますか?
- 骨の形態異常、関節頭の位置、変形の程度はCTで評価できます。
※ただし関節円板はMRIでの評価が必要です。
- CTで副鼻腔炎は見えますか?
- 上顎洞の粘膜肥厚、液体貯留、歯根との関係などが確認できます。
- CTは何秒くらいで撮れますか?
- 多くは10〜20秒程度で完了します。
- 撮影中に動くとどうなりますか?
- 画像がブレて診断できないことがあります。再撮影が必要になる場合もあります。
- 妊娠中でもCT撮影できますか?
- 緊急性が高く必要性がある場合のみ行い、防護策を徹底します。通常は妊娠中は避けます。
- CT撮影の前に何か準備は必要ですか?
- 基本的にはありません。金属製のピアス・アクセサリーは外すことがあります。
- CTを撮るとどんな角度からでも見えますか?
- はい。三次元データなので、360度どの角度からも観察できます。
- CTデータはどのくらい保存されますか?
- 医療機関によりますが、多くは5年〜10年以上保管されます。
- 根尖病変はCTでどの程度正確にわかりますか?
- 通常のレントゲンよりも病変の広がりや形状が正確に確認できます。
- 歯根破折はCTで確実にわかりますか?
- 縦破折・横破折の多くはCTで発見しやすいですが、非常に細い破折は判別が難しい場合もあります。
- 歯科用CTで骨密度は測定できますか?
- 医科用CTほど正確ではありませんが、相対的な骨の硬さの評価には役立ちます。
- CT撮影後はすぐに診断結果を聞けますか?
- 多くの歯科医院ではその場で画像を見ながら説明してもらえます。
- CTは埋伏歯の位置をどう評価するのですか?
- 隣接歯との距離、根との交差、骨に埋まっている深さを立体的に判断します。
- CTの撮影費用はどのくらい?
- 保険診療の場合は撮影理由により異なりますが、約3,000〜6,000円程度が一般的です(3割負担)。
- CTで歯の本数や根の本数がズレているのもわかりますか?
- はい。根管の数のバリエーション(4根管など)も明瞭に確認できます。
- CTはどんなときに保険が適用されますか?
- 根管治療、埋伏歯、歯根破折疑い、顎関節症、外傷、腫瘍疑いなど、医学的必要性がある場合です。
- CTで良性腫瘍や嚢胞もわかりますか?
- 骨内にある病変の大きさ・境界・性状の把握に適しています。
- CTは毎回撮る必要がありますか?
- いいえ。必要な時だけ撮影します。基本はワンタイム撮影で十分です。
- CTの撮影範囲はどれくらいですか?
- メーカーにより異なりますが、片顎〜両顎、顎関節まで広くカバーできる装置もあります。
- CTで金属があるとどうなりますか?
- 金属によるアーチファクトが出ることがありますが、読影可能な場合も多いです。
- CTデータは患者本人ももらえますか?
- 多くの医院でCD・USB・クラウド共有などで提供可能です。
- CTは高齢者でも安全に撮れますか?
- はい。短時間で痛みもなく、心身への負担はほとんどありません。
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