インプラントオーバーデンチャー(IOD:Implant Overdenture)Q&A集
基本編
- インプラントオーバーデンチャー(IOD)とは何ですか?
- 数本のインプラントを顎の骨に埋め込み、それを支えとして取り外し式の入れ歯を安定させる治療法です。
- 通常の総入れ歯と何が違いますか?
- インプラントで固定・支持されるため、外れにくく、噛みやすいのが特徴です。
- インプラント義歯との違いは何ですか?
- インプラント義歯は固定式(術者可撤式)、IODは患者取り外し式です。
- 何本のインプラントが必要ですか?
- 下顎は2本、上顎は2〜4本が一般的です。
- すべての歯を失った場合のみ適応ですか?
- 主に無歯顎が対象ですが、残存歯が少ない場合にも検討されます。
構造・仕組み編
- インプラントと入れ歯はどのようにつながっていますか?
- ロケーター、ボールアタッチメント、バーなどの連結装置で固定します。
- アタッチメントとは何ですか?
- インプラントと義歯をつなぐ留め具のことです。
- 入れ歯を外すことは簡単ですか?
- はい。患者さん自身で簡単に着脱できます。
- 就寝時は外した方が良いですか?
- 基本的には外して清掃・粘膜を休ませることが推奨されます。
噛む機能・生活編
- 噛む力はどれくらい改善しますか?
- 通常の総入れ歯と比べて2〜3倍近く向上することがあります。
- 食事内容は変えられますか?
- 硬めの食品も噛みやすくなり、食事の幅が広がります。
- 会話中に外れる心配はありますか?
- インプラントで支えられるため、外れにくいです。
- 発音は改善しますか?
- 義歯の安定性が高まり、発音が安定しやすいです。
身体・全身との関係
- 顎の骨は痩せにくくなりますか?
- インプラントが骨に力を伝えるため、骨吸収の抑制効果が期待されます。
- オーラルフレイル対策になりますか?
- はい。咀嚼・会話機能の維持により、オーラルフレイル予防に有効です。
- 栄養状態にも影響しますか?
- 噛める食品が増え、低栄養予防に寄与します。
高齢者・介護視点
- 高齢者でも治療可能ですか?
- 全身状態が安定していれば高齢者でも可能です。
- 将来寝たきりになった場合はどうなりますか?
- 固定式より管理しやすく、訪問歯科での対応がしやすい利点があります。
- 介護者による清掃はしやすいですか?
- 取り外し式のため、清掃が比較的容易です。
- 認知症が進行した場合のリスクは?
- 誤飲防止や管理面で定期的な歯科フォローが重要です。
メンテナンス・管理編
- 毎日の手入れは必要ですか?
- はい。義歯とインプラント周囲の清掃が必要です。
- インプラント周囲炎のリスクはありますか?
- 不十分な清掃でリスクが高まります。
- アタッチメントは消耗しますか?
- はい。定期的な交換が必要です。
- 定期検診の頻度は?
- 3〜6か月ごとが一般的です。
費用・保険編
- 保険は使えますか?
- 原則として自費診療です。
- 固定式インプラントより安価ですか?
- 使用本数が少ないため、費用を抑えられる傾向があります。
リスク・注意点編
- 手術は必要ですか?
- インプラント埋入のため、外科手術が必要です。通常、局所麻酔で対応できます。
- 治療期間はどれくらいですか?
- 数か月〜半年程度が一般的です。
- 外れやすくなることはありますか?
- アタッチメントの摩耗で起こるため、調整が必要です。
- 誰にでも適していますか?
- 重度の全身疾患や骨量不足の場合は慎重な判断が必要です。
他治療との比較
- 総入れ歯が合わない人に向いていますか?
- 通常の術式に従って製作された入れ歯が、どのように合わないのかの判断がまず必要です。調整等行っても合わない方には有力な選択肢となります。
- 固定式インプラントが難しい場合の代替になりますか?
- はい。侵襲や費用を抑えたい場合に適しています。
まとめ
- IODの最大のメリットは何ですか?
- 「安定性・噛みやすさ・将来の管理のしやすさ」を両立できる点です。
- IODはどんな人に特におすすめですか?
- 通常の総入れ歯では満足出来ない方
高齢期・介護期を見据えたい方
固定式に不安がある方
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