口腔がん(口腔癌)とは ?
口腔がん(お口のがん)について
ー早く見つければ、治る可能性が高い病気ですー
1.口腔がんとは何か
口腔がんとは、口の中(口腔)に発生する悪性腫瘍の総称です。
多くは扁平上皮癌で、口腔粘膜の表面を覆う上皮細胞から発生します。
【発生部位】
口腔がんは以下の部位に生じます。
☞舌(特に舌の側縁・下面)※最も多い
☞歯肉(上顎・下顎)
☞口底(舌の下)
☞頬粘膜
☞硬口蓋
☞口唇
👉 「舌がん」が口腔がん全体の約半数を占めます
2.口腔がんの疫学(特徴)
☞日本では年間約7,000~8,000人が新規診断
☞男女比:男性に多い(約2~3倍)
☞好発年齢:60歳以上
※近年は若年層・女性にも増加傾向
3.口腔がんの原因・リスク因子
〇主なリスク因子
① 喫煙
最大の危険因子
本数・年数に比例してリスク上昇
② 飲酒
☞特に多量飲酒
☞喫煙+飲酒で相乗的にリスク増大
③ 慢性的な刺激
☞合わない入れ歯
☞欠けた歯の鋭縁
☞長期間放置された歯周病
④ 口腔衛生不良
☞慢性炎症
☞発がん性物質の停滞
⑤ ウイルス感染
HPV(ヒトパピローマウイルス) ※特に中咽頭がんで重要
4.口腔がんの初期症状
☞初期は「痛くない」ことが多い
☞白い斑点(白板症)
☞赤い斑点(紅板症)
☞治らない口内炎のような病変
☞硬くしこりを触れる
☞出血しやすい
👉 2週間以上治らない口内の異常は要注意
5.進行した場合の症状
☞強い痛み
☞口が開けにくい
☞食事がしづらい
☞話しにくい
☞☞首のリンパ節の腫れ
体重減少
6.「口内炎」との違い(重要)
【痛み】
口内炎 強いことが多い
口腔がん 初期は少ない
【経過】
口内炎 1~2週間で治癒
口腔がん 治らない
【硬さ】
口内炎 柔らかい
口腔がん 硬結あり
【境界】
口内炎 比較的明瞭
口腔がん 不整・浸潤性
👉 「痛くない=大丈夫」ではありません
7.診断方法
① 視診・触診
歯科・口腔外科での基本診察が重要
② 生検(組織検査)
確定診断に必須
③ 画像検査
CT
MRI
PET-CT
→ 浸潤範囲・転移評価
8.口腔がんの治療法
① 外科療法(手術)
早期がんの第一選択
根治性が高い
② 放射線療法
手術前後
機能温存目的
③ 化学療法
進行例
放射線との併用(化学放射線療法)
👉 病期(ステージ)に応じて組み合わせる集学的治療
9.ステージと予後
〇早期(Ⅰ・Ⅱ期):
☞5年生存率 約80~90%
〇進行期(Ⅲ・Ⅳ期):
☞50%前後まで低下
👉 早期発見が予後を大きく左右
10.歯科の役割(極めて重要)
歯科は、
口腔内を定期的に観察できる
小さな変化に気づける
初期病変を拾い上げられる
👉 歯科医院は「口腔がんの最前線」
11.セルフチェックのポイント
☞鏡で舌の横・裏を見る
☞白・赤い変化がないか
☞触って硬いところはないか
☞2週間以上治らない異常は歯科へ
12.まとめ(重要ポイント)
☞口腔がんは「珍しい病気」ではない
☞初期は痛みがなく見逃されやすい
☞口内炎との見極めが重要
☞早期発見で治癒率は高い
☞定期歯科受診が最大の予防
なども作成できます。
次はどこをさらに深掘りしましょうか。
【口内炎と口腔がんの見分け方】
―「よくある口内炎」と「見逃してはいけないサイン」―
まず知ってほしい大切なこと
口腔がんの初期症状は、口内炎ととてもよく似ています。
そのため、
「いつもの口内炎だと思っていた」
という理由で、発見が遅れるケースが少なくありません。
痛みがないから大丈夫
そのうち治るだろう
この考えが、最も危険です。
★口内炎とは何か
一般的な口内炎は、
☞疲れ
☞ストレス
☞免疫力の低下
☞口の中を噛んだ
☞ビタミン不足
などが原因で起こる、一時的な炎症です。
【口内炎の特徴】
☞白っぽいまたは黄色っぽい
☞周囲が赤い
☞触ると痛い
☞食べ物がしみる
☞1~2週間以内に自然に治る
👉 自然に治るのが最大の特徴です。
★口腔がんの初期は「口内炎そっくり」
口腔がんの初期は、
☞小さい
☞痛みが少ない、または無い
☞見た目が地味
という特徴があり、口内炎と区別がつきにくいことがあります。
しかし、決定的な違いがあります。
👉見分ける最大のポイントは「治るか・治らないか」
🔴 2週間以上治らないものは要注意
☞どんなに小さくても
☞痛みがなくても
2週間以上治らない場合は、口内炎ではない可能性があります。
これは、口腔がんを疑ううえで最も重要な基準です。
〇見た目の違い(重要)
① 口内炎
☞表面が浅い
☞境界が比較的はっきり
☞周囲が赤く炎症している
☞押すと痛い
② 口腔がん
表面がただれている、えぐれている
縁が不整(ギザギザ)
触ると硬い
出血しやすい
痛みが少ないことも多い
👉 「硬さ」は重要なサインです。
【色の違いにも注意】
〇白い場合
口内炎:薄く白い膜
口腔がん:こすっても取れない白斑(白板症)
〇赤い場合
口内炎:炎症による赤み
口腔がん:鮮やかな赤色(紅板症)
👉 赤い病変の方が、がんの可能性は高いとされています。
👉痛みの有無は判断材料にならない
👉多くの方が誤解していますが、
痛い = 危険
痛くない = 安心
これは間違いです。
口腔がんは、
初期ほど痛みが少ない
進行してから痛みが出る
という特徴があります。
👉位置にも注目してください
【特に注意が必要な部位】
☞舌の横(側縁)
☞舌の裏
☞下あごの歯ぐき
☞口の底(舌の下)
👉 舌の横は最も口腔がんが多い場所です。
こんな変化があればすぐ歯科へ
☞口内炎だと思っていたものが大きくなる
☞形が変わってきた
☞硬くなってきた
☞出血しやすくなった
☞しびれ・違和感が続く
☞入れ歯や歯が当たっていないのに治らない
【⭐患者さんに伝えたい一番大切なメッセージ】
「口内炎は治る病気、口腔がんは治らない病気」
治る → 口内炎の可能性が高い
治らない → 必ず診てもらう
これだけ覚えてください。
歯科医院を受診する目安
✔ 2週間以上治らない
✔ 硬い
✔ 出血する
✔ 形がいびつ
✔ 痛みがないのに長く続く
👉 1つでも当てはまれば、すぐ歯科・口腔外科へ
⭐まとめ(超重要)
口腔がんは早期なら治る病気
口内炎との違いは「治らないこと」
自己判断せず、歯科で確認することが命を守る


