歯科と慢性副鼻腔炎に関するQ&A
【基礎編】慢性副鼻腔炎と歯科の関係
- 慢性副鼻腔炎とは何ですか?
- 副鼻腔(鼻の周囲にある空洞)に炎症が3か月以上続く状態を慢性副鼻腔炎といいます。鼻づまり、膿性鼻汁、後鼻漏、頭重感などが特徴です。
- 歯科と副鼻腔炎は関係があるのですか?
- はい。特に上顎の奥歯は上顎洞(副鼻腔)と非常に近く、歯の感染が副鼻腔炎の原因になることがあります。
- 歯が原因の副鼻腔炎を何と呼びますか?
- 歯性上顎洞炎と呼ばれます。
【解剖学編】なぜ奥歯が関係するのか
- なぜ上顎の奥歯は副鼻腔炎と関係が深いのですか?
- 上顎大臼歯・小臼歯の歯根は上顎洞の底に非常に近く、場合によっては歯根が洞内に突出していることもあるためです。
- 歯の根と上顎洞はどのくらい近いのですか?
- 数mm以下、場合によっては骨がほとんど介在しないケースもあります。
【原因編】歯科が関与する主な原因
- どのような歯科疾患が原因になりますか?
-
根尖性歯周炎
重度のむし歯
歯周病
未治療の根管感染
破折歯
- 根管治療後でも副鼻腔炎になりますか?
- はい。不十分な根管治療や再感染があると起こることがあります。
- インプラント治療は関係しますか?
- 上顎洞に近接するインプラントでは、洞内への穿孔や感染が原因になることがあります。
- 抜歯後にも副鼻腔炎は起こりますか?
- 抜歯後に口腔上顎洞瘻が生じると、慢性化することがあります。
【症状編】歯性副鼻腔炎の特徴
- 歯が原因の副鼻腔炎の特徴は?
-
片側だけの鼻づまり・鼻水
悪臭のある鼻汁
歯や頬の違和感
歯の痛みは軽度または無症状なことも多い
- 歯が痛くなくても歯が原因のことはありますか?
- はい。慢性化すると歯痛が目立たないことが多く、見逃されやすいです。
【診断編】どうやって見分ける?
- 歯性かどうかはどう診断しますか?
- 歯科では
歯科用CT
打診・動揺度検査
根尖病変の有無
を確認します。
- CT検査は有効ですか?
- 非常に有効です。歯根と上顎洞の関係や洞内の炎症を立体的に評価できます。
- 耳鼻科だけでは分からないこともありますか?
- はい。歯科的原因は歯科CTで初めて明らかになることも多いです。
【治療編】歯科での対応
- 歯が原因の場合、何を優先して治療しますか?
- 原因歯の治療が最優先です。
- 具体的な歯科治療内容は?
-
根管治療・再根管治療
抜歯
歯周治療
穿孔部の封鎖(MTAなど)
- 歯科治療だけで治ることはありますか?
- 多くの場合、歯科治療により副鼻腔炎が改善します。
- 抗菌薬だけでは不十分ですか?
- 原因歯が残っていると再発しやすく、根本治療になりません。
【医科歯科連携編】
- 耳鼻科との連携は必要ですか?
- はい。慢性例や重症例では医科歯科連携が重要です。
- 歯科と耳鼻科、どちらを先に受診すべきですか?
- 片側性・悪臭を伴う場合は歯科受診も強く推奨されます。
【慢性化・再発編】
- なぜ慢性化しやすいのですか?
- 原因歯が見逃される、治療が不十分、再感染などが理由です。
- 治っても再発することはありますか?
- 原因歯の再感染や歯周病が進行すると再発します。
【予防編】
- 歯性副鼻腔炎は予防できますか?
- はい。定期的な歯科受診と早期治療が重要です。
- どのような人が注意すべきですか?
-
・上顎奥歯の治療歴がある
・インプラント治療を受けている
・片側性の鼻症状が続く
- 歯と鼻の病気はつながっていますか?
- はい。上の奥歯の病気が、副鼻腔炎の原因になることがあります。
- 歯科からできる対応はなんですか
-
・歯科用CTによる評価
・原因歯の徹底治療
・MTAなどによる封鎖処置
・医科(耳鼻科)との連携
・再発予防のメインテナンス
- 慢性副鼻腔炎で歯科が重要な理由は?
- 歯を治さなければ、副鼻腔炎が治らないケースがあるからです。
- 歯性副鼻腔炎は見逃されやすいですか?
- 非常に見逃されやすく、慢性化の原因になります。
- 最も大切なポイントは?
- 「鼻だけでなく、歯も診る」ことです。
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