左下4,5番メタルボンドクラウンの咬合面セラミック破折、辺縁不適合をメタルボンドクラウンにて再補綴して審美的・機能的改善を図った症例
Before
After
After
| 主訴 | 左下の奥歯のセラミックの部分が欠けた。 歯茎に近い所も被せ物の色が変わってきているのでやり直したい。 痛みはない。 |
|---|---|
| 性別 | 女性 |
| 年齢 | 50代 |
| 治療内容 | ・下顎左側4,5番にメタルボンドクラウンが装着されている。装着後約15年経過している。 デンタルエックス線写真から、左下4番は失活歯でスクリューポストによるレジン築造が装着されている。 左下5番はインプラント装着歯。 左下4番クラウンは辺縁不適合および辺縁歯肉の発赤、主張が認められた。 デンタルエックス線からインプラント周囲骨の吸収は認められず、視診触診でも周囲歯肉に問題は認められなかった。 左下4,5番とも頬側から咬合面及び隣接側にかけてセラミックの破折が生じていた。 ブラキシズム等の既往はなく特に破折につながる偶発的な衝撃はなかったとのことである。 破折後の咬合接触が広い範囲で破折しているにもかかわらず、数点での接触が確保されていることから、再補綴歯は対合歯との咬合接触を極めて正確に残存歯と調和させる必要があった。 クラウン除去後にインプラントアバットメントに問題がないか、レジン築造歯に2次う蝕や欠損がないか確認する必要があった。 クラウン除去後に診査しそれぞれ確認を行った。 左下5番のインプラントアバットメントに問題は認められなかった。 左下4番には2次う蝕があり、う蝕を除去し再築造の必要があった。 う蝕検知液を用いながら、う蝕を除去し、築造レジンにより再築造を行った。 エステコアとボンドマーライトレスを用いた。 歯肉圧排後、支台歯形成を行い、左下4,5番にプロビジョナルレストレーションを仮着した。左下4番のクラウン不適合を改善し、歯周基本治療を行うことにより歯周組織の改善を図った。 最終補綴物は、上顎対合歯にメタルボンドブリッジが装着されていること、支台歯長径が比較的短いこと、硬めの食べ物を好んで摂取していることから対合歯と構造が同じ構成であるメタルボンドクラウンで補綴することとした。プロビジョナルレストレーションに置き換えて歯周組織の治癒を確認して辺縁歯肉の問題も解消されたため最終補綴へ移行した。 歯肉圧排後、シリコーン印象材エクザファインパテタイプとエクザハイフレックスにて連合印象して最終印象を行った。 クラウン試適・調整後研磨を行った。 ここで重要なのは、咬頭嵌合位及び偏心位での咬合の確認を姿勢の変化を与えながら何回も確認調整を行ったことである。 慎重に咬合接触を調整し問題がなくなったため研磨し合着へ移行した。 レジンセメントはG-CEM ONEを用い支台歯にはG-CEM ONEアドヒーシブ、クラウン内面にはボンドマーライトレスを用いて合着を行った。 タッチキュアにてセメント除去し最終硬化を待った。 その後、マイクロスコープを用い余剰セメントの除去を行った。 合着後に、再度咬合接触の確認を行い、若干の調整が必要であったため、直接口腔内で若干の調整研磨を行った。 合着1週間後に各種チェックを行い問題は認められなかったため経過観察機関に移行した。 |
| 治療期間・回数 | 治療期間21日で3回来院。 術前(2026年1月)術後(2026年2月) |
| 費用 (自由診療となります) |
総額 308000円(税込み) 診査・診断・術前術後の説明費用含む。 |
| リスク・副作用 | セラミックの破折、脱離。歯肉の退縮。根尖性歯周炎。インプラント周囲炎。 |


