ビタミンB12欠乏と歯科との関係 Q&A集
- ビタミンB12とは何ですか?
- 赤血球の形成、神経機能の維持、DNA合成に必須のビタミンで、主に動物性食品に含まれます。
- ビタミンB12が不足すると何が起こりますか?
- 巨赤芽球性貧血、しびれ、疲労感、記憶力低下、舌や口腔粘膜の異常などが起こります。
- 歯科とビタミンB12欠乏は関係がありますか?
- はい。口腔粘膜、舌、味覚、神経症状など、歯科領域と深く関係します。
- ビタミンB12欠乏で舌にどんな変化が起こりますか?
- 舌乳頭が萎縮し、赤く平滑になる「ハンター舌炎」が起こることがあります。
- ハンター舌炎とは何ですか?
- ビタミンB12欠乏に特徴的な舌炎で、ヒリヒリした痛みや灼熱感を伴います。
- 舌の痛みがある場合、虫歯が原因ですか?
- 虫歯がなくても、B12欠乏などの全身的要因で舌痛症状が出ることがあります。
- 口内炎が治りにくいのはB12欠乏のせいですか?
- 可能性があります。粘膜の再生力低下により治癒が遅れます。
- 味覚異常と関係しますか?
- はい。味が分かりにくい、金属味がするなどの症状が報告されています。
- 口角炎とB12欠乏は関係ありますか?
- 関係があります。B群ビタミン不足により口角炎が起こりやすくなります。
- 歯肉にも影響はありますか?
- 歯肉の発赤、腫脹、出血傾向が出ることがあります。
- 歯の痛みや違和感として感じることはありますか?
- 神経障害により、原因不明の歯痛や違和感として自覚されることがあります。
- 神経症状と歯科はどう関係しますか?
- 三叉神経領域の異常感覚として、歯や歯ぐきのしびれを訴えることがあります。
- 義歯や入れ歯の違和感と関係しますか?
- 粘膜の痛みや灼熱感により、適合していても不快感を強く感じることがあります。
- 高齢者は特に注意が必要ですか?
- はい。吸収障害や胃酸低下によりB12欠乏が起こりやすいです。
- 胃の病気と関係しますか?
- 胃切除後や萎縮性胃炎では、B12吸収が低下します。
- 服用している薬が影響することはありますか?
- 胃薬(PPI)、メトホルミンなどはB12吸収を妨げることがあります。
- 歯科治療の治癒に影響しますか?
- 粘膜治癒が遅れ、治療後の違和感が長引く可能性があります。
- インプラントや外科処置にも影響しますか?
- 間接的に創傷治癒や感染抵抗性に影響する可能性があります。
- 歯科医師はB12欠乏に気づけますか?
- 舌や口腔粘膜の所見から疑うことが可能です。
- 歯科でできる対応は何ですか?
- 医科受診の勧奨、全身状態を考慮した治療計画の立案です。
- 血液検査が必要ですか?
- 確定診断には血中ビタミンB12濃度の測定が必要です。
- 食事で改善できますか?
- 肉、魚、卵、乳製品の摂取が重要ですが、吸収障害がある場合は注射による治療も必要です。
- ベジタリアン・ビーガンは注意が必要ですか?
- はい。動物性食品を摂らない場合、欠乏リスクが高まります。
- 口腔乾燥症と関係しますか?
- 神経障害により唾液分泌が低下する場合があります。
- 口臭の原因になりますか?
- 粘膜炎症や舌苔増加を通じて間接的に関与することがあります。
- 歯科治療だけで治りますか?
- 原因がB12欠乏の場合、栄養・内科的治療が不可欠です。
- 舌痛症との違いは何ですか?
- B12欠乏は原因が明確で、補充により改善する点が異なります。
- 歯科でよくある見逃しポイントは?
- 虫歯や義歯不適合と誤認されやすい点です。
- どんな患者さんに特に注意すべきですか?
- 高齢者、胃疾患既往、長期服薬、原因不明の舌痛を訴える方です。
- 歯科と医科の連携は重要ですか?
- 非常に重要です。口腔症状は全身疾患のサインとなることがあります。
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