入れ歯のよくある質問
基本
- 入れ歯とは?
- 失った歯の機能を補うために作る人工の歯のことです。
- 入れ歯にはどんな種類がありますか?
- 総入れ歯・部分入れ歯・金属床義歯・ノンクラスプデンチャー・インプラント義歯などがあります。
- 総入れ歯とは?
- 上下いずれかの歯がすべてない状態で使う入れ歯です。
- 部分入れ歯とは?
- 一部の歯が残っている場合に使用する入れ歯です。
- 入れ歯とブリッジの違いは?
- 入れ歯は取り外し式で、ブリッジは固定式です。
- インプラントとはどう違いますか?
- インプラントは人工歯根を骨に埋め込み固定します。入れ歯は着脱式です。
- 入れ歯はどれくらいで作れますか?
- 通常4〜6回(2〜6週間)ほどです。
- 保険と自費の違いは?
- 材料・精度・薄さ・装着感などに差があります。
- 保険の入れ歯でも噛めますか?
- 機能的には十分使えますが、自費の方が耐久性、見た目や快適性は高いです。
- 入れ歯は痛いですか?
- 最初は痛みや違和感がありますが、調整すれば改善できます。
- 入れ歯はどれくらい持ちますか?
- 一般的に5年程度ですが、口の変化により調整や作り直しが必要です。
- 入れ歯は落ちやすいですか?
- 適切に作られていれば落ちにくいですが、顎の骨や残っている歯の状態、周囲粘膜の質、舌の形態や動きにより大きく変わります。
- 入れ歯でしっかり噛めますか?
- 慣れればほとんどの食べ物がしっかり噛めます。
- 入れ歯安定剤は必要?
- 適合が悪いときは一時的に役立ちますが、根本的には調整が必要です。場合により、常時必要となるケースもあります。
- 入れ歯は寝るとき外すべき?
- 外す方が良い場合と、そのままつけて寝た方が良い場合に分かれます。
- 歯が1本だけ欠けた場合も入れ歯が必要?
- 患者さんのご希望により部分入れ歯で対応する場合もあります。
- 咬み合わせが悪いと入れ歯も合わない?
- はい、噛み合わせは非常に重要です。入れ歯の安定に大きく関わります。
- 入れ歯は壊れやすいですか?
- 強い力や落下で破損する場合があります。かみ合わせの問題や入れ歯の厚みの状況で壊れやすさが違ってきます。
- 自分で壊れた部分を直していい?
- 絶対に避けてください。さらに壊れたり、壊れた部分同士が適切な位置に戻らなくなる場合があります。
- 入れ歯をしたままスポーツして大丈夫?
- お口の中の保護のため必ず使用してください。
材料・種類
- レジン床義歯とは?
- 一般的なプラスチック製の入れ歯で保険適用されます。
- 金属床義歯の特徴は?
- 薄く、強く、熱が伝わりやすいため快適です(自費)。壊れにくさも特徴です。
- コバルトクロム床の特徴は?
- 金属床でよく使用される材料で、耐久性が高い金属です。
- チタン床の特徴は?
- 金属床の一種で、軽くて丈夫で金属アレルギーの心配が少ない素材です。
- ノンクラスプデンチャーとは?
- 金具を使わず、見た目で自然で壊れにくい部分入れ歯です。
- 磁性アタッチメント義歯とは?
- 磁石で固定するタイプで、安定性が高い自費の義歯です。
- インプラントオーバーデンチャー(IOD)とは?
- インプラントを支持にして義歯を安定させるタイプです。
- シリコーン義歯とは?
- 粘膜に当たる面に柔らかいシリコーンを使った義歯です。
- 軽い入れ歯はありますか?
- チタン床や一部ノンクラスプタイプが軽量です。
- 丈夫な入れ歯はどれ?
- 金属床とノンクラスプデンチャーが耐久性に優れます。
- 審美性が高い入れ歯は?
- ノンクラスプデンチャーが見た目に優れます。
- 金属アレルギーがある場合の選択肢は?
- 金属アレルギーのない金属を用いたレジン床・チタン床・ノンクラスプデンチャーが適しています。
- 保険の部分入れ歯にも金具は必要?
- はい、維持のためにクラスプ(金属)がつきます。
- 金属床は保険でできますか?
- いいえ、自費診療のみです。
- 総入れ歯にも種類はありますか?
- プラスチック床・金属床・インプラント併用義歯などがあります。
- インプラント義歯の利点は?
- 安定性が非常に高く、噛む力が増します。
- インプラント義歯の欠点は?
- 手術が必要で費用が高いです。口の中の管理、特に寝たきりななった場合のケアが問題となります。
- 柔らかい入れ歯は良いですか?
- 痛みがどうしても消えない場合に有効になります。痛みにくいですが、耐久性には劣ることがあります。変位が大きいので一般的には、推奨されません。
- 金属床は薄いのは良い点?
- はい、装着感がとてもよくなります。
- 部分入れ歯のばね(クラスプ)は目立ちますか?
- 歯の位置によっては目立ちます。
作製の流れ
- 型取りは何回行いますか?
- 通常1〜2回です。
- 噛み合わせはどう決める?
- ワックスを用いた蝋義歯を使って上下の位置関係を記録します。
- 試適とは?
- 完成前に見た目・噛み合わせを確認する非常に重要な工程です。
- 入れ歯作りに失敗はありますか?
- 調整で改善できますが、場合により作り直しが必要なこともあります。
- 歯の色は選べますか?
- はい、選択可能です。
- 歯の形は選べますか?
- 様々な種類から選ぶことが可能な場合があります。
- 総入れ歯の試適は何を確認する?
- 噛み合わせ・見た目・発音・義歯の高さなどを確認します。
- 部分入れ歯の設計はどう決まる?
- 残っている歯の状態・支台歯の数、強さ・咬合、粘膜の状態、見た目を踏まえて決定します。
- 入れ歯の完成後すぐ噛めますか?
- 慣れるまで数日〜数週間かかります。
- 入れ歯は毎回調整が必要?
- 調整が必要ない場合もありますが、通常は完成後、複数回の調整が必要です。特に患者さん的に問題なくても調整が必要なことがあります。
- 入れ歯の型取りは苦しい?
- 苦しいです。嘔吐反射が出にくい材料や型枠もあります。
- 入れ歯を作る前に虫歯治療は必要?
- 必要です。特に引っ掛けるばねを設定する歯は治療必須です。残っている歯が健康であることが重要です。
- 歯周病があっても入れ歯は作れますか?
- はい。ただし治療や管理が必要です。
- 入れ歯は仮のものと本番がありますか?
- 保険ではありませんが、自費の入れ歯の場合、必要に応じて仮義歯(プロビジョナル)を使います。
- 入れ歯を作る前に抜歯が必要なことは?
- 重度の虫歯や歯周病がある場合は必要です。
- 抜歯からどのくらいで入れ歯を作れますか?
- 傷が治るまで2〜3ヶ月待つことが多いです。
- 即時義歯とは?
- 抜歯と同時に入れ歯を入れる方法です。
- 即時義歯の利点は?
- 歯が抜けた状態にならず見た目の改善が可能です。
- 即時義歯のデメリットは?
- 土手の形を予測して作るため適合が良くありません。それを調整していきますが、そもそも抜いた歯の周辺は遊びを持たせて隙間を作るので基本的に安定に欠けます。歯茎の変化が大きく、調整や再製作が必須です。
- 入れ歯の作り直しはよくありますか?
- 5年ごとに再製作することが一般的です。
使用・適応の注意点
- 始めて入れ歯をした時の違和感は普通?
- はい。数週間で慣れる場合もありますが、発音など数か月かかるのが普通です。
- 食事はいつからできますか?
- 入れ歯を慣らしながら段階的に柔らかい物から普通の物そして硬い物へ移行します。
- 固いものは食べられる?
- 慣れれば可能ですが、最初は避けましょう。
- 入れ歯が痛いのはなぜ?
- 土手との適合具合やかみ合わせの問題が原因です。
- 話しにくいのはどうして?
- 舌の動きが制限されるためですが、慣れれば改善します。
- 義歯が浮くのはなぜ?
- 吸着不足や粘膜形態の変化が原因です。舌の使い方に問題がある場合もあります。
- 金具が歯に負担をかける?
- 適切に設計されていれば問題ありませんが、負担はかかります。
- 喉につっかえる感じがすることは?
- 義歯の長さ調整で改善されます。
- 総入れ歯はなぜ吸着するの?
- 唾液の薄い膜と全体の動きが同じため密閉構造が働くためです。
- 下の総入れ歯が難しい理由は?
- 上に比べ土手の面積が狭く、動く舌の影響を受けやすいためです。
- 部分入れ歯は残っている歯を守る?
- 適切なら負担を分散して守ることができます。
- 逆に歯を痛めることもある?
- 不適合な義歯は歯に悪影響を与えます。
- 入れ歯がガタつくのを放置していい?
- 歯や粘膜を痛めるので早めに調整が必要です。
- 入れ歯が壊れた原因は?
- 乾燥・落下・疲労・噛み癖などが原因です。
- 入れ歯は熱で変形する?
- 60℃以上は注意が必要です。特に熱湯は避けるべきです。
- 入れ歯は重さの違いで使い心地が変わる?
- はい。軽い義歯は違和感が少ないです。
- 部分入れ歯の金具が見えるのが嫌な場合?
- 審美クラスプやノンクラスプデンチャーで改善できます。
- 金具が歯から外れやすい原因は?
- 義歯の緩み、歯の摩耗、設計の問題などがあります。
- 総入れ歯は年齢が若くても作れる?
- はい、必要であれば作れます。
手入れ・メインテナンス
- 入れ歯は毎日磨く必要がありますか?
- はい、食品残渣や細菌の付着を防ぐため必須です。
- 歯磨き粉で磨いて良い?
- 不可。研磨剤が義歯を傷つけます。
- 入れ歯専用ブラシは必要?
- 必要です。ご自分お口の中を磨く歯ブラシと兼用しないでください。
- 入れ歯洗浄剤は使うべき?
- 必ず毎日使用してください。
- 熱湯で消毒していい?
- レジンが変形するので不可です。
- 超音波洗浄器を使って良い?
- 義歯には有効ですが、精密義歯は注意が必要です。
- 外した入れ歯はどう保管する?
- 製作して1か月以上経過していれば、水中保管の必要はありません。
- 入れ歯を外さないとどうなる?
- 口内炎・誤嚥性肺炎リスク・歯肉の血流障害が起こります。
- 義歯と口の定期検診は必要?
- 1〜3ヶ月に1回が理想です。
- 義歯安定剤は毎日使って良い?
- 場合により必要ですが、基本的には避けるべきです。
- 入れ歯ケースは必要?
- 衛生的な保管のため必要です。
- 口臭が気になるのは?
- 入れ歯の汚れ・不適合・歯周病などが原因です。
- 入れ歯の歯石は取れる?
- 歯科医院で除去が可能です。
- 入れ歯を落として割れた時どうする?
- 応急処置せず歯科医院に持参してください。
- 修理はどれくらいでできる?
- 簡単な修理なら即日〜翌日で可能です。場合により1週間以上かかります。
- 義歯の裏打ち(リライン)とは?
- 歯茎の変化に合わせて義歯の内面を調整する方法です。
- リラインはどのくらいの頻度?
- 1〜2年ごとが目安です。
- 義歯を長持ちさせる方法は?
- 正しい清掃と定期調整が最重要です。
- 将来的にインプラント義歯へ変更できますか?
- はい、骨量や健康状態に問題がなければ可能です。
- 総入れ歯で義歯安定剤は有効ですか?
- はい。有効です。
クリームタイプの安定剤は、入れ歯の維持、安定を向上するのに有効です。
入れ歯の動きの抑制、かむ力の向上、口臭の改善、お口のQOLの向上に役立ちます。
- 義歯の清掃に義歯ブラシは有効ですか?
- はい。有効です。
ブラシによる清掃方法が最も簡便でコストも低い方法です。
義歯ブラシの使用者の義歯に対する付着している細菌量は、非使用者と比較して有意に少ないことが報告されています。
また、流水のみでの清掃では、バイオフィルムの除去はできないとの研究報告が出ています。適正に使用することです。
- 義歯洗浄剤はバイオフィルムの除去に有効ですか?
- はい。有効です。
バイオフィルムの除去能は、義歯洗浄剤のタイプにより差があります。
一般に次亜塩素酸系、酸、過酸化物は、微生物に対する作用が強く洗浄効果も高いが、材料に対する影響も大きいです。
一方で、酵素系や生薬は、材料への影響は弱いですが、洗浄力は次亜塩素酸系などより弱いです。
義歯洗浄剤単独よりも、義歯ブラシなどの機械的清掃を併用する方が義歯への微生物付着量は少なくバイオフィルムの除去能も高いです。
- 義歯洗浄剤は毎日使った方が良いですか?
- はい。毎日使用することをお勧めします。
毎日使用することでより良い清掃状態を保てます。
- 入れ歯は寝るときに外した方が良いですか?
- 外した方が良い場合と外さない方が良い場合があります。
虫歯、歯周病および義歯口内炎を予防する観点からは、義歯を外した方が良いです。
しかし、かみ合う歯が少ない場合、残っている歯や土手の保護のために、装着したまま寝る方が良い場合があります。
- ノンメタルクラスプデンチャーは有効ですか?
- 条件付きで有効です。
このタイプの入れ歯の設計において、従来のクラスプデンチャーの設計理念を踏襲しながら、この入れ歯のメリットを組み込んだものにすれば有効です。
出来るだけ金属構造を併用した設計にすることが大切です。
患者さんに見た目と装着感において好評を得ています。
- 入れ歯は水の中に保管した方が良いですか?
- 完成した入れ歯は、少なくとも寸法が安定するまでの期間(約1か月以上)は、水中で保管することが望ましいです。
しかし、完成後1か月以上を経過した入れ歯については、乾燥や変形防止を目的とした夜間水中保管の必要はなく、義歯洗浄剤を用いて水中保管することが最善です。
- 保険の入れ歯と自費の入れ歯の違いは何ですか?
- 使用する材料の種類の幅、全体の強度、見た目の自由度、装着感、費用が違います。
使用する材料の種類は国民健康保険ではいくつかの決められた材料から選択することになり、入れ歯にベストな材料とは限りません。自費の場合、選択可能な材料は数多く多くの設計が可能となります。
入れ歯全体の強度は、広く金属を使用することで、完成した入れ歯の強度を上げることができます。またポリアミドやポリエステル系の床材料を使用することでも破折を軽減できます。
見た目は、自費の入れ歯の方が金属のデザインに自由度があり、金属部分を目立ちにくくできます。また、ノンクラスプデンチャーに用いられるポリアミドやポリエステル系の材料により従来の金属を使ったデザインを使用しないことで見た目が良くなります。
見た目の自由度では、保険の入れ歯に比べ、自費の入れ歯は、従来の金属の設計に準じた設計、より金属が見えないように設計できるタイプまで幅広い選択肢があります。
装着感は、自費の場合、薄い剛性の高い金属を用いることでより良い装着感が得られます。
費用は、自費の入れ歯の場合、保険の入れ歯に比べ高いです。おおよそ数万円から数百万円かかります。
また、保険でも使用できる材料を使ったとしても、術者の技量や製作工程により自費の入れ歯になるケースもあります。
例えば、入れ歯名人といわれる方が、より多くの時間と多くの工程(個人トレー、筋形成、シリコーンゴム印象等)を経て装着する場合、自費になる場合があります。
- 入れ歯は一生持ちますか?
- 入れ歯は一生持ちません。定期的な調整や交換が必要です。
個人差や入れ歯を作った状況によりますが、一般的に、入れ歯の寿命は5~10年程度と言われています。使用状況やメンテナンスによっても異なります。
- 部分入れ歯とブリッジの違いは何ですか?
-
| 比較項目 |
部分入れ歯 |
ブリッジ |
| 固定方法 |
取り外し式 |
固定式(ない歯の前後の歯に連結) |
| 適応範囲 |
失った歯が多い場合にも対応可能 |
両隣に利用可能な健康な歯と歯周組織が必要 |
| 装着感 |
慣れるまで違和感がある |
自然な噛み心地に近い |
| 見た目 |
金属のバネが見えることがある |
前歯の場合、自然な見た目になりやすい |
| 手入れ |
取り外して入れ歯を洗浄する |
通常の歯磨きと補助的清掃道具でのケア |
| 費用 |
保険適応の場合、ブリッジより安価 |
保険適用でも入れ歯より高くなる |
| 歯への負担 |
周囲の歯に負担が少ない |
支えとなる歯を削る必要があり土台にも負担がかかりやすい |
| 耐久性 |
修理や交換が必要になることが多い |
長期間使用可能だが、支えの歯に負担がかかる |
- レジン歯とは何ですか?
- メチルメタクリレート主成分としたアクリリックレジンによる人工歯です。
- レジン床とは何ですか?
- 歯肉色のレジンを材料とする義歯床です。
- レジン床義歯とは何ですか?
- 義歯床が床用レジンで作られた有床義歯です。
- レストとは何ですか?
- 部分床義歯において、義歯床、バーなどから突出し、支台歯のレストシートに適合する金属製の小突起です
- レストシートとは何ですか?
- レストを受け入れるために支台歯に形成される小窩です。
- アーラインとは何ですか?
- 口蓋の可動部と不動部の境界線。
- RPIクラスプとは何ですか?
- 近心レスト、隣接面板、Iバーの3部分から構成される支台装置です。
- RPAクラスプとは何ですか?
- RPAクラスプのIバーに代えてエーカースクラスプ型の鉤腕を組み合わせた支台装置です。
- アイヒナーの分類とは何ですか?
- 歯列の欠損形態の分類法の1つです。
上下顎の咬合状態を重視しており、左右の小臼歯部および大臼歯部の4ブロックの咬合支持に分けて、それぞれに安定した咬合関係が存在するかどうかで3型に分類したものです。
- 移行義歯とは何ですか?
- 比較的早期に、抜歯とそれに伴う義歯の修理や新製が予測された場合、その期間の機能と審美性を確保するために使用される入れ歯です。
- 維持腕とは何ですか?
- 部分床義歯を維持する目的で設計された鉤腕です。
- 印象とは何ですか?
- 歯、顎堤、顔面などの形態を再現するために採得された陰型です。
- インプラント義歯とは何ですか?
- 義歯床負担域の軟組織の下にある顎骨表面あるいはその内部に設置された人工的構造物から支持・把持・維持力を与えられる入れ歯です。
- オーバーデンチャーとは何ですか?
- 歯根あるいはインプラントを被覆する形態の可撤性の入れ歯です。
- インプラントオーバーデンチャーとは何ですか?
- 2本もしくは4本のインプラント(人工歯根)を顎の骨に埋め込みその上を覆う入れ歯です。インプラントと固定して利用するため、通常の総入れ歯(フルデンチャー)と違い、 ズレにくく、外れにくい安定感があるのが特徴です。
- 部分入れ歯と総入れ歯の違いは何ですか?
- 部分入れ歯と総入れ歯の比較
| 項目 |
部分入れ歯 |
総入れ歯 |
| 使用対象 |
一部の歯を失った場合 |
すべての歯を失った場合 |
| 固定方法 |
クラスプ(留め具)を残った歯にかける |
吸着力で固定 |
| 違和感 |
ない歯が少ないほど総入れ歯に比べ少ない |
慣れるまで時間がかかる場合がある |
| 見た目 |
金属の留め具が見えることがある |
良好な外観 |
| 噛む力 |
自分の歯と入れ歯両方で負担するので総入れ歯よりかむ力は強くなる |
かむ力は弱くなる |
- オールオンフォー(All-on-4)とは、何ですか?
- 歯がすべて抜けてしまった場合に、上または下の顎に4本のインプラントを埋め込み、それを土台にして固定式の人工歯(ブリッジ)を装着する方法です。
インプラントオーバーデンチャー(IOD)Q&A
- インプラントオーバーデンチャーとは何ですか?
- インプラントオーバーデンチャーは、数本のインプラントを顎の骨に埋め込み、そこに入れ歯を固定する方法です。入れ歯がインプラントに「パチッ」と装着されるため、安定性が高く、外れにくいのが特長です。
- 通常の総入れ歯と何が違うのですか?
- 通常の総入れ歯は入れ歯内面に付着した唾液の作用のみで支えますが、IODはインプラントがしっかり支えるのでズレやガタつきが少なく、噛みやすいです。また、食事や会話がより快適になります。
- インプラントを何本も入れるのですか?
- IODは下顎なら2本〜4本、上顎は4本程度のインプラントで済むケースが多く、固定式インプラント(全体ブリッジ)よりも本数が少なく、身体への負担も軽くなります。
- 取り外しはできますか?
- はい、患者さんご自身で取り外しが可能です。食後や就寝前に取り外して洗えるので、衛生的に保ちやすいという大きな利点もあります。
- 見た目は自然に見えますか?
- はい、見た目は自然な入れ歯とほとんど変わりません。
金属のバネが見えないため、審美性も良好です。患者さんのお口に合わせた自然な仕上がりを期待できます。
- 治療期間はどれくらいですか?
- インプラントの埋入後、骨としっかり結合するまで2〜3か月程度待つ必要があります。全体の治療期間は3〜6か月程度が目安です(個人差あり)。
- 治療は痛いですか?
- 手術は局所麻酔で行い、ほとんど痛みを感じません。
術後の腫れや違和感は一時的で、多くの方が数日で回復します。不安がある方には鎮静法などの対応も可能です。
- IODの費用はどのくらいかかりますか?
- 保険適用外の自費診療となりますが、固定式インプラントに比べると費用を抑えやすいのが特徴です。費用は使う材料によって異なりますので、事前にしっかりご説明いたします。当院ではインプラントと入れ歯で一装置おおよそ100万~200万となります。
- メンテナンスは必要ですか?
- はい、インプラント部分と入れ歯の両方のケアが極めて重要です。毎日の清掃とあわせて、定期的なメンテナンス(半年〜年1回)で長く快適に使用できます。
- どんな人に向いていますか?
- • 総入れ歯が外れやすく困っている方
• 食事がうまくできない方
• 骨が少なく、固定式インプラントは難しい方
• 見た目・発音・安定性を改善したい方
まずはお口の状態を診断し、最適な方法をご提案します。
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