渋谷区恵比寿の歯科医院|SHIRON DENTAL OFFICE(シロンデンタルオフィス)

当院のエルビウムヤグレーザー
「アーウィン アドベール」の役割 Q&A

【総論】

エルビウムヤグレーザーとは何ですか?
Er:YAG(エルビウムヤグ)レーザーは、波長 2,940nm のレーザーで、水とハイドロキシアパタイトに強く吸収される特性があります。 そのため、歯・骨などの硬組織と歯肉などの軟組織の両方に使える、歯科で最も応用範囲の広いレーザーです。
当院が導入している「アーウィン アドベール」とは?
モリタ(J. Morita)社製の国産Er:YAGレーザーで、 安全性・操作性・臨床実績に優れ、日本の臨床現場に最適化された設計が特徴です。
従来の治療器具(ドリル・スケーラー)と何が違うのですか?
レーザーは非接触で組織を蒸散(アブレーション)できるため、 振動や音が少ない 熱ダメージが少ない 細菌を減らしやすい といった利点があります。

【エルビウムヤグレーザーの基本特性】

Er:YAGレーザーの最大の特徴は?
水への吸収率が非常に高いことです。 水噴霧と併用することで、 熱の蓄積を抑え 組織を微細かつ選択的に削る ことが可能です。
「光音響効果(フォトアコースティック)」とは何ですか?
レーザー照射により洗浄液中に微小な衝撃波(キャビテーション)が発生し、 器具が届かない部位まで洗浄・殺菌効果が及ぶ現象です。 根管治療では PIPS / SWEEPS という技術として注目されています。

【臨床応用①:歯周治療】

歯周病治療にどのように使いますか?
歯周ポケット内の バイオフィルム 炎症組織 細菌 の除去・殺菌を目的に使用します。
エビデンスはありますか?
2024–2025年のレビューでは、 SRP(スケーリング・ルートプレーニング)単独より、Er:YAG併用で短期的なPD改善やBOP減少が得られる症例があると報告されています。 特に残存ポケットや再治療部位で有用性が示唆されています。
注意点は?
出力・水量・照射方法によって効果が大きく変わるため、 メーカー推奨設定と研修に基づいた使用が必須です。

【臨床応用②:インプラント周囲炎】

インプラント周囲炎にも使えますか?
はい。インプラント表面のデコンタミネーション(汚染除去)に補助的に用います。
インプラントを傷つけませんか?
適切な低出力・水冷条件で使用すれば、 チタン表面を過度に傷つけずに殺菌できると報告されています。 ただし、パラメータ管理は極めて重要です。
最近の研究動向は?
2025年のレビューでは、 Er:YAGレーザーはPD・BOP・微生物負荷の改善に寄与する可能性があるとされていますが、 長期予後については引き続き研究が進行中です。

【臨床応用③:根管治療(PIPS / SWEEPS)】

根管治療での役割は?
根管内洗浄・殺菌を目的に、 PIPS / SWEEPS という光音響活性化法を用います。
従来の洗浄と何が違いますか?
ファイルや超音波では届きにくい 側枝 イスムス まで洗浄液が動き、細菌・デブリ除去効果が向上します。
エビデンスは強いですか?
はい。 2025年の系統的レビューでは、Er:YAG光音響洗浄は従来法より高い細菌除去効果を示す報告が複数存在しています。 現在、最もエビデンスが蓄積している応用分野の一つです。
安全性は?
根尖外への押し出しや熱影響を防ぐため、 低エネルギー・短パルス・適切なファイバー位置を厳守します。

【臨床応用④:虫歯治療(選択的う蝕除去)】

虫歯も削れるのですか?
はい。Er:YAGは硬組織切削が可能な唯一の歯科用レーザーです。
どんな虫歯に向いていますか?
C1〜C2程度の浅〜中等度う蝕や、 選択的う蝕除去(MI治療)に適しています。
痛みは少ないですか?
多くの症例で 麻酔使用量の減少 不快感の軽減 が報告されています。
注意点は?
レーザー照射後の歯面は形態が異なるため、接着操作(エッチング・ボンディング)を適切に行う必要があります。

【臨床応用⑤:軟組織外科】

歯肉の処置にも使えますか?
はい。 フレン切除 歯肉整形 ガムピーリング などに使用できます。
メリットは?
出血が少ない 縫合不要となる場合がある 術後腫脹・疼痛が少ない といった利点があります。

【安全管理・運用】

安全性は確保されていますか?
はい。当院では レーザー保護ゴーグル 強力吸引 メーカー推奨プロトコル を厳守しています。
すべての症例に使えるのですか?
いいえ。 症例選択が重要で、従来器具と使い分けることが治療成功の鍵です。
アーウィン アドベールの役割を一言でいうと?
「低侵襲で、殺菌・精密処置を可能にする多目的レーザー」です。
当院がエルビウムヤグレーザーを重視する理由は?
MI(Minimal Intervention)に合致 患者負担の軽減 科学的根拠に基づく応用範囲の広さ が理由です。
今後の展望は?
特に 根管洗浄(PIPS / SWEEPS) インプラント周囲炎 残存ポケット治療

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