実は、歯科受診時に「認知症の可能性」を示す行動の変化が見えてくることは少なくありません。
特に、口腔ケアや治療は日常生活の中でも比較的複雑な行動を伴うため、認知機能の低下が表れやすいのです。
以下に、歯科通院や診療場面で見られる「認知症を疑う行動」の例を整理しました。
🦷 【歯科通院で認知症が疑われる行動の特徴】
1. 通院に関する行動
予約を繰り返し忘れる、または日時を間違える
何度も同じ内容を確認する(「今日は何をする日でしたか?」など)
道順が分からなくなり、付き添いが必要になる
支払い・保険証提示がスムーズにできない
2. 診療中の会話や理解
歯科医やスタッフの説明を理解できず、すぐ忘れてしまう
治療内容を混乱して記憶している(抜歯をしたのに「今日は歯を磨いてもらった」など)
質問に対する返答がちぐはぐになる
同じ質問を何度も繰り返す
3. 治療や口腔ケアに関する行動
入れ歯の扱いが難しくなり、正しく装着できない
歯磨きができていない(歯ブラシが濡れていない・同じ場所ばかり磨く)
噛み合わせや食事に不具合があるのに訴えられない、または説明ができない
痛みがあるのに自覚が乏しい/逆に強く訴えるが具体的に説明できない
4. 感情や態度の変化
治療に対して強い不安や拒否反応を示す
診療台で落ち着かない、突然立ち上がる
説明中にイライラする、怒りっぽくなる
極端に無関心で治療に協力しない
🪥 【歯科と認知症の関わり】
口腔機能の低下(噛む力・飲み込む力)は認知症の進行とも関連すると言われています。
認知症があると歯の清掃習慣が崩れやすく、虫歯や歯周病が悪化 → 食欲低下や栄養不良 → 認知症の進行をさらに促すことも。
歯科受診は「早期に認知症の兆候をキャッチできる場」でもあるのです。
✅ 【まとめ】
1「アポイントを含め通院手順の混乱」
2「説明理解の困難」
3「口腔ケアの不適切」
4「感情の変化」
といった行動が、歯科を通じて認知症を疑うサインになります