☆ジルコニアの鏡面研磨
鏡面研磨☞研磨によって表面を鏡のような光沢に仕上げること
昨今、ジルコニアは、強度と審美性を兼ね備えた歯科材料として日々の臨床に応用されております。
ジルコニアを用いた修復物は、装着前もしくは装着後に咬合調整を行う場面が多々あります。
ジルコニアは、天然歯、ハイブリッドレジンやガラスセラミックに比べ硬い材料ですが、正しく鏡面研磨仕上げすれば、他の修復材料と比較して対合歯の摩耗が最も少ないと評価されております。
そのために重要なことは、鏡面研磨出来る材料が用意され、それが確実にチェアサイドで実践出来ているかが重要です。
鏡面研磨出来ていなければ、硬い表面のでこぼこの状態のジルコニアは容易に対合歯を摩耗させることになります。
では、適切に研磨するとはどのような手順を踏んでいるのでしょうか?
ラボサイドから届いたジルコニアはきれいに鏡面研磨されております。
しかし、お口の中で、かみ合わせ等を調整することによってジルコニア材料表面は傷つきます。
調整が終わりましたら、研磨していくわけですが、その後の研磨がジルコニアの場合、非常に重要となります。
では適切に研磨する手順について具体的にお話し致します。
かみ合わせの調整に最初、細粒ダイヤモンドを高密度に詰め込まれた研削材のバーを使用します。
引き続き、艶やかにするダイヤモンド砥粒含有の研磨材のバーを使用します。
最後に専用のワックスの研磨材を回転ブラシにつけて最終仕上げして鏡面研磨を完成させます。
当院において具体的には、以下の手順で進めております。
- ビトリファイドダイヤ
- ジルコシャイン コース➡ミディアム➡ファイン
- ジルグロス
形態の違う研磨器具を巧みに使い分けて仕上げていきます。
このように適切な研磨を施せば、ジルコニアでも対合の歯を減らすことは少なくなります。