1章 睡眠を知る
① なぜ睡眠は大切なのか
私たちは人生のおよそ3分の1を眠って過ごしています。
「眠ること」は、単に身体を休ませる時間ではありません。
睡眠中、私たちの身体では、
脳の情報整理や記憶の定着
筋肉や組織の修復
免疫機能の調整
ホルモンバランスの維持
自律神経の調整
など、多くの大切な働きが行われています。
そのため、睡眠不足や睡眠の質の低下は、日中の眠気だけではなく、生活習慣病、心血管疾患、認知機能の低下、気分の落ち込みなど、さまざまな健康問題と関係することが分かってきています。
近年では、「健康づくりは睡眠から始まる」と言われるほど、睡眠は健康の土台として重要視されています。
② 良い睡眠とは
「長く眠れば良い睡眠」と思われがちですが、実際にはそれだけではありません。
良い睡眠とは、
自分に必要な睡眠時間が確保されていること
夜中に何度も目が覚めないこと
朝、十分に休めたと感じられること
日中に過度な眠気がないこと
規則正しい睡眠リズムが保たれていること
などを総合的に考える必要があります。
つまり、「睡眠時間」だけではなく、「睡眠の質」と「生活リズム」の両方が大切なのです。
③ 睡眠と免疫
免疫は、細菌やウイルスなどから身体を守る大切な仕組みです。
睡眠中には、免疫細胞が働きやすい環境が整えられ、感染症への抵抗力を維持したり、身体に生じた炎症を調整したりしています。
一方で、睡眠不足が続くと免疫機能が十分に働かず、風邪などの感染症にかかりやすくなることがあります。
また、傷の治りが遅くなったり、慢性的な炎症が続きやすくなったりする可能性も指摘されています。
健康な身体を維持するためには、栄養や運動だけではなく、「質の良い睡眠」も欠かせない要素です。


